去る9月19日、高鍋町の小丸川水系宮田川において南九州水圏生物研究所(岩田一夫代表)、水産試験場小林分場による生物環境調査を実施しました。年間、春、夏、秋期の3回と渇水期の井堰調査を計画し、今回が春の5月に続き少し遅れましたが第2回目となります。
調査点は、前回同様中流域の高鍋湿原(防災ダム)を境界に上流側に1点(仮称小並小橋)、下流側に2点(高平橋、欄干橋周辺)を設定し、生息魚介類を中心に水生昆虫等の組成や環境指標をチェックします。
流域も短く街中を流下する状況の宮田川ですが、前回は魚類14種が今回、マゴイや潮の影響かギンガメアジ、スズキ等も追加され17種となりました。県版RDBの準絶滅危惧種のナマズやカワアナゴ、カマキリに加え今回は新たにモツゴも採集できました。
また、ヨシノボリ類もオオ、シマ、トウ、ルリヨシノボリの4種が、エビ類もヌマエビ類、テエビナガ類、モクズガニ、サワガニも多くみられました。前回は、イシガメの卵がありましたが、今回運よく体長4㎝程の稚ガメを、水生昆虫もミズカマキリやタイコウチも採集でき、予想以上の生物多様性を維持している様です。